HAL設計室
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2013年 08月 10日
桂離宮の見学は時間が厳密に決まっているため、自分のペースでゆっくり見学することが出来ません。と以前のブログに書きましたが唯一じっくりと眺められるのが周辺の塀です。
何種類かの塀がありますが、なかでも有名なのが桂川沿いの桂垣と前庭沿いの穂垣だと思います。 前回掲載するのを忘れてしまいましたので、改めて掲載します。 写真を見てお気づきでしょうか?とても綺麗な風景に見えませんか?それもそのはず、ガードレールが無いのです。ガードレールの有無でこんなに風景の印象が違うんですね。 左側の生け垣が桂垣です。この垣根は特殊で竹が下から生えているわけではありません。敷地内に生えている淡竹を斜めに曲げて上から折り曲げて作っています。自然に見えますが極めて人工的というか手の込んだ生け垣です。 淡竹と共に真竹が蜜植され深い緑を作っていますが景観形成に役立っているだけではなく当時は氾濫した桂川の土石から建物を守る役割を負っていたようです。柔軟な竹を使いしかも斜めに折り曲げてつっかえ棒のように作られているのはそのためだったのですね。内側に太い真竹を植え道路沿いには大木を等間隔に植えて二重三重の防御をしていたのでしょう。 後ろの竹林やモミジと調和してとても美しい塀です。 ここが正門ですから最も格の高い竹塀が使われています。 この様に塀一つとっても徐々に格が上がってきていることが分かります。日本建築がよく使う手法です。 でも格が高いはずの塀が一番つまらなく感じてしまうのは私だけでしょうか?
by hal-arai
| 2013-08-10 10:47
| 建築
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